TomcatでJavaアプリケーションをデプロイする方法
こんにちは、YAMAです。
今までは開発環境の整備の話や、開発者またはITエンジニアとしての心得や考え方などのお話が多かったですが、
技術系の記事に関してはだいぶ少ないと感じていたのと、私のブログの自己紹介でjavaエンジニアと名乗っているにも関わらず、javaの記事やjavaに関する技術的な記事がほとんど無かったことに気づきました。
なので今更なのですが、Tomcatについてお話していこうと思います。
そもそもTomcatとは?
多分、javaを使ってWebアプリケーションの制作をしたことある人なら一度は聞いたことがある名前 “Tomcat”
こいつは実は正式名称を Apache Tomcat といいます。ですが今回の記事ではWebサーバのApacheと名前が重なるのでTomcatと呼んでいきます。
Apacheといえば、webサーバなのですが、実はTomcatにもApacheと正式名称についている通り、webサーバの機能があります。
ですが、Apacheと違い、そこまで性能が高くないので、アクセス過多になると耐えられないことがあります。
では、Tomcatは一体何をするものなのか?
簡単に何ができるかを話すと、javaで作成したアプリケーションを動かすことができるサーバーです。
Tomcatは、Java Servlet、JavaServer Pages (JSP)、Java Expression Language (EL)、およびJava WebSocketなどのJava EE(Enterprise Edition)仕様をサポートしています。
これにより、開発者は動的なWebアプリケーションを構築し、javaでのWeb開発を簡単に行うことができます。
Tomcatのインストール方法
ではさっそくではありますが、実際にTomcatをインストールして開発をしていきましょう。
1. Javaのインストール
Tomcatを動かすにはJavaが必要です。
TomcatはJavaで動作するため、Java Development Kit (JDK)が必要です。
今回は、Windows11の環境で作成をしていこうと思います。
まず、Oracleの公式サイトからJDKをダウンロードしてインストールします。
Oracle JDK ダウンロードページ
今回は、最新のLTSバージョンであるJava 21をインストールします。
インストールが完了したら、環境変数にJAVA_HOMEを設定します。
- システム環境変数の設定を開く
- 新しいシステム変数を追加し、変数名に
JAVA_HOME、変数値にJDKのインストールパスを設定します(例:C:\Program Files\Java\jdk-21)。 Path変数を編集し、%JAVA_HOME%\binを追加します。- コマンドプロンプトを開き、
java -versionコマンドを実行して、Javaが正しくインストールされていることを確認します。
openjdk version "21.0.5" 2024-10-15 LTS
OpenJDK Runtime Environment Temurin-21.0.5+11 (build 21.0.5+11-LTS)
OpenJDK 64-Bit Server VM Temurin-21.0.5+11 (build 21.0.5+11-LTS, mixed mode, sharing)のように表示されればOKです。
ちなみにScoopのようなパッケージマネージャーを使用している場合は、以下のコマンドで簡単にインストールできます。
scoop bucket add java
scoop install openjdk21これでもOKです。
2. Tomcatのダウンロードとインストール
これでJavaのインストールが完了したので、次にTomcatをインストールしていきます。
- Apache Tomcatの公式サイトから最新のTomcatをダウンロードします。
Apache Tomcat ダウンロードページ - 「Binary Distributions」セクションから「Core」カテゴリの「32-bit/64-bit Windows Service Installer」をクリックしてダウンロードします。
- ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。
- インストール中に、Tomcatの管理者アカウントのユーザー名とパスワードを設定します。
- インストールが完了したら、Tomcatを起動します。
3. Tomcatの動作確認
Tomcatが正しくインストールされ、起動しているかを確認するために、Webブラウザを開き、以下のURLにアクセスします。
http://localhost:8080Tomcatのウェルカムページが表示されれば、Tomcatが正常に動作していることが確認できます。
Scoop を使用している場合は、以下のコマンドでTomcatをインストールできます。
scoop install tomcatこれでも最新版のtomcatがインストールされます。
JARファイルとWARファイルの違い
TomcatにJavaアプリケーションをデプロイするには、通常、WAR(Web Application Archive)ファイルを使用します。
JARファイルとWARファイルの違いは、JARファイルはJavaクラスやリソースをまとめたもので、主にライブラリやスタンドアロンアプリケーションに使用されます。一方、WARファイルはWebアプリケーション専用のアーカイブ形式で、Servlet、JSP、HTML、CSS、JavaScriptなどのWeb関連のリソースを含みます。
WARファイルは、TomcatのようなWebサーバにデプロイされ、Webアプリケーションとして動作します。
TomcatへのWARファイルのデプロイ方法
TomcatにWARファイルをデプロイする方法は以下の通りです。
- Tomcatの管理コンソールにアクセスします。
http://localhost:8080/manager/html- 管理者アカウントのユーザー名とパスワードを入力してログインします。
- 「Deploy」セクションに移動し、「Select WAR file to upload」の「Choose File」ボタンをクリックして、デプロイしたいWARファイルを選択します。
- 「Deploy」ボタンをクリックして、WARファイルをTomcatにデプロイします。
- デプロイが成功すると、アプリケーションが一覧に表示され、指定したコンテキストパスでアクセスできるようになります。
http://localhost:8080/your-app-context以上が、Tomcatのインストール方法とWARファイルのデプロイ方法です。
TomcatはJavaでWebアプリケーションを開発する際に非常に便利なサーバーです。
ぜひ、Tomcatを活用して、JavaのWebアプリケーション開発を楽しんでください。
まとめ
今回はTomcatのインストール方法とWARファイルのデプロイ方法について解説しました。
TomcatはJavaでWebアプリケーションを開発する際に非常に便利なサーバーです。
実際に使ってみると、その使いやすさと柔軟性に驚かされることでしょう。
XAMPPでも実際にTomcatを利用することができたりするので、興味がある方はぜひ試してみてください。
ちなみに次回は、実際にSpring Bootでアプリを作成し、Tomcatにデプロイする方法について解説していこうと思います。
それでは、また次回お会いしましょう。
以上、YAMAでした。